今回のTシャツ騒動の顛末

3月のある日、一本の電話がなったことがそもそもの始まりでした。
相手は、これまでに何度かお世話になっていた方でした。

K氏「実は、今度釣りクラブを発足させようと思っていまして。それで、Tシャツその他のグッズを作りたいので『釣れ!』というのをぜひ使わせていただけないでしょうか。」
私「いや、別に構わないですけど。」
K氏「それで、そのグッズを、イベントなどで販売したいと思っているんですが

ということは・・・販売元が二つになるということか?

私「あの・・・それって、版権を商売として使用したいということですか?」
K氏「そういうことになりますねー。」
私「それはちょっと・・・私も販売してるので」
K氏「ですから、版権をいくらかでお譲りしていただければうれしいのですが。」
私「ちょっと・・・考えさせてくれませんか?」

ここで一回目の考慮時間。

確かに在庫を抱えながら細々とネット販売してても知れている。でも、放流基金はどうなる?
一枚ごとに数百円のあがりをいただくのがいいのか、ごっそりいただいてしまったほうがいいのか。
いずれにしても、販売元が二つというのは誤解が生じやすい。

私「ということは、版権を譲渡してしまうということは、もう私が販売することは出来なくなってしまうということですか?」
K氏「そういうことになりますねー

そして2度目の考慮時間。

私「いつごろから活動をスタートされますか?」
K氏「そうですねー。5月あたりに活動を開始したいので。」
私「では、遅くとも4月くらいから準備ということですかね」
K氏「そうなりますね」
私「わかりました。では、こちらは3月で販売を終了して、そちらに版権を移す準備をすることにします。」
K氏「ありがとうございます。それではよろしくお願いします。」

最初の電話がこんな感じでした。
そのときは、まあしょうがないか。でもこれでことしの放流基金は確保できたなと思ってあきらめていました。

ところが、氏は4月が過ぎ、5月になってもまったく連絡をよこさない。
販売は3月で終了。こちらは準備しているというのに。
さすがに5月末に連絡を入れてみる。
K氏「いやあ、いろいろとごたごたしていまして、立ち上げが遅れています。」
私「もっと先になるのですか?」
K氏「いえ。7月ごろにはなんとかしたいんですけどね。」
私「そうですか」

そうこうしているうちにTシャツのシーズンは過ぎ去り、秋も深まってきた。
それでも一向に連絡がないのはどういうことか。もう11月になるというのに。

さすがに遅いだろうと思い、メールしてみる。(原文のまま)

ご無沙汰しております。
さて、版権のことについてなんですが、これ以上放置しておくわけにもいかないので、きちんとしていただきたいと思いメールさせていただきました。
放流の時期も近くまで迫って来ました。今年は版権の収入を当て込んでしまっていたので、Tシャツの売り上げも無く正直懐が厳しいところです。
出来れば今月中になんとかしていただけないものでしょうか?よろしくお願いいたします。

ほどなくして返信がある。(名前以外は原文のまま)

Kです。
福富様
こちらからお願いしていながら、お返事できなくて申し訳ありません。
新しい釣りクラブを発足したのですが、実際にはまったく予算がなくなってしまってTシャツを作れない状況になっています。
申し訳ありませんが、たいへん好意的なお値段だったのですが、版権を買い取るということも今はできないので、どうかお許しください。フィールドへの気持ちを表すには、純粋に釣り人に帰ること、それには「釣れ!」という標語はすばらしいと思っています。また機会があればお願いいたします。今回はたいへんご迷惑をおかけしました。皆さんのご活躍をお祈りいたします。K

ひどく陳腐なこの文章。ほんとね。愕然としました。

こちらは販売終了とともに版も放棄して、少ないながら問い合わせいただいた方にもお断りをしてきたというのに。
しかもこっちから進捗状況を聞かないと返事すら返ってこないっていうのはどうなんですかね。
もう二度と機会は無いですよ。

で、真意を聞きたいので直接電話しました。
私「どういうことですか?」
K氏「貧乏クラブなのでお金が無いんですよ。」
私「いや・・・こちらは版権譲渡するために販売活動もやめて、版も破棄しているんですよ。作り直すのにも版代が2万円くらいかかるんですよ。」
K氏「そんなこといわれても、お金は払えませんよ。そもそも、譲渡してくれなんて一度も言ってないですよ。」
私「本気で言ってますか?」
K氏「私はただ、ちょっと使わせていただきたいといっただけで、販売をやめるとか譲渡とか、それはあなたが勝手に思ったことでしょ?」
私「最初の話では、そういう話だったじゃないですか」
K氏「お金、振り込んでないですよね?契約書もないですよね?じゃあ契約はされてないですよ。最初からそんな話じゃなかったということですよ。」
私「もう、いいですわ!」

それなりの地位があり、発言に責任がある方の会話じゃありませんな。

なにはともあれ、おかげで話は白紙に戻り、むなしさと疑いだけが残る結末となってしまいました。

今回の顛末は、まあこんなことだったわけですが、彼との関わりを断ち切ることで、不問にしようかと思います。
訴えることも出来るとは思いますが、証拠がないのが痛いところ。まさかこんな人だとは思ってもいなかったので、相当ショックでしたね。